取り戻してゆく。
昔の話をしよう。
私は、高校三年生のころ、自律神経失調症だと診断された。
10年以上経って、双極性障害1型だと診断された今は、『あ〜建築足場を登って、学校に隣接される建物の屋上から校舎の友人に向かって手を振ったのは躁状態だったのか』と、納得できる。
私は10年以上同じ心療内科で診てもらっていた。
先生が、私に『鬱じゃないよ』と言っていた、休学や休職の診断書は決まって『自律神経失調症』だった。
先生がどんなふうに、私のことを思っていてくれたかはわからないが、『双極性障害』そう言う診断がつくことによって少なからず私が生き辛くなるんじゃないかと、配慮してのことだと思っている。(実際うつ状態の診断だと双極性障害とわかるまで時間を要する)
3年程前ネットの記事や参考書などで知って私が『ADHDではありませんか?』と尋ねた時も長年の付き合いからだろうか『今まで見てきたけれど違うと思います』とおっしゃていた。
しかし、私はどうも胸のつっかえが取れずに、セカンドオピニオンを選択し、結果、不注意優位型のADHDとASDのグレーゾーンということがわかった。
家族に、『発達障害の検査を受けたい』と伝えた時、みんなが『お前は違うと思うよ?』『誰だってそういう生き辛さは持っているよ』『仮に発達障害だったからと言って受け止められるの?』と口を揃えていった。一方私は診断されることで、この違和感が勘違いだと(つまりグレーゾーンだと)判明することが発達障害ということを受け入れるより怖かった。
しかし、検査の結果私は発達障害だということがわかった。
物心ついた時からの違和感やなんかに、理由があったのか・・・と安心したと同時に、やはり最初はどのように受け止めて良いかがわからなかった。見た目からはわからない、それでも、診断を受けた後と受ける前と少し殻にヒビが入ったかな?それぐらいの小さな変化だった。