些細なこと。
些細なことが今ある安定や幸せを蝕んでいくことがある。
私の中の小さな糸のほつれ。
目を瞑って見過ごしてきた物に、再び出会うと、どうしてだか急に腹が立ってくる。
人間の弱さや甘え。優劣の駆け引きと順位。
単純ではない物事とのやり取り。
うまくいく様に工作している様に見えてしまう。
それはやはり、私という人間の弱さあるいは欠陥なのだろうか?
持ち合わせていないものにばかり気を取られてしまう。
些細なことが言えずに離れて行く距離を止められずにいる。
私の足元はいつしか沈んで、身動きが取れなくなっていた。
些細なことと、軽んじていたことが、私を侵食していく。
守ってきた心の神聖な領域。
その場所さえも危ぶむ時が来ようとは。
しかし、思い出してみるとそれらは全て、私自身が作り出したものに過ぎない。
誰かの影や、何かの思惑を具に感じ取っている様でいて、それらは私の中にしか存在しないものだったのかもしれない。
結局は誰からの反応も得てはいなかった。
人知れず幕を閉じよう。